第22回 Q&A:親のことは嫌いだけど、看取らないといけませんか?

Q. 親のことが昔から好きになれません。

暴言も多く、子どもの頃から「親の世話は絶対にしない」と心に決めて生きてきました。
でも、親もかなりの高齢になり、
「やっぱり看取らないといけないのかな」
「見捨てたら罰が当たりそう」
という罪悪感も出てきて、苦しいです。
親のことが嫌いでも、看取らないといけませんか?


A.「看取らなければいけない」という“絶対の正解”はありません。

ただし、心の終活の視点からお伝えできることが、いくつかあります。


1. 「嫌い」と「全部切る」はイコールではない

まず大前提として、

「親が嫌い」=「完全に関係を切らなければならない」

というわけではありません。

  • 距離をとりながら、最低限の連絡だけ続ける
  • 法的・事務的なことだけ淡々と関わる
  • きょうだいや第三者に、できる範囲で頼る

など、
「間(あいだ)のグラデーション」 はたくさんあります。


2. 「何をしたくないか」ではなく、「何ならできるか」を見る

罪悪感が強いときほど、

・病院に付き添いたくない
・介護なんて絶対無理
・最期なんて見たくない

という「やりたくないこと」だけが頭に浮かびがちです。

一度、

  • どうしても無理なこと
  • これなら、条件付きでできるかもしれないこと

に分けてみてください。

例)
どうしても無理なこと

  • 自宅での介護を自分一人で担うこと
  • 毎日の通い介護

条件付きでできるかもしれないこと

  • 手続きや書類をサポートする
  • ほかのきょうだいと分担するなら、病院への同行をたまにする

「全部やるか、全部やらないか」ではなく、
「自分がギリギリ許容できる線はどこか」を見つけることが大切です。


3. 「看取る/看取らない」は“白黒”つけなくていい

「看取る」と聞くと、
ドラマで見るような綺麗な最期のシーンを想像してしまうかもしれません。

現実はもっと複雑で、

  • 間に合わなかった
  • 遠くにいて行けなかった
  • そのとき自分の体調も限界だった

ということも十分ありえます。

心の終活の視点で大事なのは、

「看取ったかどうか」よりも、
「自分の心を、これ以上すり減らしていないか」

というところです。


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「どうするか」を決める前に、「どう感じているか」を大切に

看取りの問題は、
正解・不正解がある話ではありません。

  • 親を嫌いだと感じる自分
  • それでもどこかで心配している自分
  • 見捨てたくないと思う自分
  • もう関わりたくないと叫んでいる自分

そのどれもが、
あなたの心の自然な反応です。

「どうするか」ではなく、
「どう感じているか」を一緒に整理してみたい。

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